私は二年半前、正社員の総合職から、まったくの異業種でパートタイマーとして働く道を選びました。
その背景や経緯については後述の拙著に詳しく書いていますので、もしご興味があれば手に取っていただけたら嬉しいです。
さて今回は、「ママがキャリアダウンとも思える選択をすることは、女性活躍やダイバーシティといった時代の流れに逆行することなのか?」という問いについて、私なりの考えを綴ってみたいと思います。
「女性活躍」の本当の意味って?
今、日本では女性の社会進出を後押しする流れが進んでいます。
たとえば、企業の意思決定の場にもっと多くの女性が加わるべき、という考え方や、育児や介護と両立しながらもキャリアを継続できるようにすべき、という主張はよく耳にします。私もその考えには一定の共感があります。
実際、私が正社員からパートに転身したときも、「その選択は時代に逆行していない?」という声が寄せられました。
確かに、パートになる=活躍の場を手放す、という見方もあるかもしれません。
でも私は、こう思うのです。
キャリアは「今」だけじゃない。ずっと続くもの。
キャリアって、子育て期だけのものでも、20代・30代のうちに完結するものでもない。
人の人生は長くて、働き方はそのときどきで変わっていい。
たとえ一度パートになったとしても、必要なときにまた総合職に戻れる。独立したって良い。そんな柔軟な社会の方が、よっぽど持続可能なのではないでしょうか。
「パートになる」という選択に、前向きな意味を。
私は「仕方なくパートになった」とは思っていません。
むしろ、「子どもとのかけがえのない時間をたっぷり持ちたいから、親孝行の時間も、自分のための時間も大切にしたいから、だから今はこの働き方を選ぶ」という、前向きな意思のある選択です。
そして、その選択をした親に育てられた子どもたちが、たっぷりの愛情を受けて育ち、将来「ママ、今までありがとう。一緒に過ごせた時間がたくさんあって、いろんな思い出を作れて、嬉しかった、楽しかった」と思ってくれたら。そして、その愛情が基盤となり、やがて社会でどんな形であれ活躍していってくれたら、それもまた立派な社会貢献だと思うのです。
「キャリアダウン」の一言で片付けないで
「パートになったんだ、キャリアダウンだね」
そんな風に一言で言われてしまうと、少し寂しい気持ちになります。
でも私は、だからこそ、この選択を「素敵な生き方」として体現していきたい。
そして、「こういう働き方もあるんだ」と誰かのロールモデルになれたら。
そう思って、日々を大切に過ごしています。
ちなみにパートという働き方も、自分次第で十分にやりがいを感じられることを、私は今、実感しています。仕事が楽しくて、楽しくて、わくわくしながら日々出社できています♪『パート=つまらない仕事、やりがいの無い仕事』ではありません。全ては自分次第だと思います。
日本の未来を思うからこそ、多様な生き方が必要
私は決して、日本の成長や国力の低下を望んでいません。
むしろ、我が子やその子どもたちが、未来でも幸せに生きていける社会になってほしいと願っています。
そのために必要なのは、「総合職として働き続ける女性」を増やすことだけではなく、
人生のさまざまなステージで、誰もが「自分らしい形で活躍できる社会」をつくることだと思っています。
おわりに
正社員からパートになることは、決して時代に逆行することではありません。
それは、「誰かのために、自分のために、今この選択をする」という、しなやかで力強い生き方の一つだと思っています。
私自身、この道を選んだことを誇りに思っています。
これからも、この生き方を磨きながら、未来の選択肢を少しずつ広げていけたらいいなと思っています。
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