― 働き方を変えておいてよかったと心から思えた理由 ―
新一年生が家にいる春。
想像していた以上に、変わるのは子どもだけではありません。
親の生活そのものが、大きく組み替えられます。
いま我が家は、新小学4年生と新小学1年生の子育て中。
いわゆる「小1の壁」を、二度目、そして現在進行形で経験しています。
これから新一年生を迎えるご家庭の参考になればと思い、備忘も兼ねて記録に残します。
正社員からパートへ変えた理由
上の子が小学校へ上がる少し前、私は正社員総合職からパート勤務へキャリアチェンジしました。
決して小1の壁のためだけではありません。
家庭・仕事・人生全体を見直した結果の選択でした。
キャリア選択に欠かせないお金の話も含め、その経緯についてを以下拙著エッセイ、
「ママ、パートになってくれてありがとう」 に詳しく書いています。
当時はただ、
「先に働き方を変えておいてよかった」
という感覚しかありませんでした。
けれど二度目の小1を迎えたいま、一度目の時よりも客観的に冷静に言語化できる気がしています。
小1の壁には「2種類」ある
今回、改めて気づいたことがあります。
小1の壁には二つの側面がある。
- 親が感じる壁
- 子どもが感じる壁
そしてこの二つは、ほぼ同時に始まります。
小1の壁は入学式からではない
多くの人が「入学式」がスタートだと思っています。
でも実際は違います。
卒園した瞬間から、もう始まっています。
春休みに入り、同学年の子は減り、年長クラスは事実上解体。
年中・年少クラスに“お邪魔する”ような感覚になります。
おたより帳も終わり。
担任の先生との日常的なやり取りもなくなる。
子どもも親も言葉にしなくても、
「ここはもう自分の場所ではない」と感じ取っていきます。
4月1日から、居場所の空白
4月1日。
保育園にはもう通えない。
けれど小学校もまだ始まらない。
多くの子が、突然児童クラブなどという新しい社会へ入ります。
知らない場所。
知らない友達。
突然増える「座って過ごす時間」。
まだひらがなも数字も習っていないのに、「学習用具を持参してください」と指示もあります。
大人でも疲れる変化です。
ついこの前まで保育園児だった子どもなら、なおさらです。
春休みに意識してやった3つのこと
我が家では、この移行期間を大切に過ごしました。
① スイミング特訓講座
娘の「特訓講座やりたい」を叶えてやりました。
平日の送迎が必要でしたが、働き方に余白があったからこそ実現できました。
以前の働き方なら、おそらく、先延ばしという名で、諦めさせていたと思います。
② 家族旅行
入学と進級のお祝いとして、泊まりで家族旅行へ。
環境が大きく変わる前に、
「楽しかった」という記憶を増やしておきたかった。
心の貯金のような時間でした。
③ 入学前に学校へ慣れる
必要性があったわけではありませんが、
あえて児童クラブを利用しました。
理由は二つ。
- 小学校という場所に慣れるため
- 初利用を丁寧な環境で経験させるため
小学校まで一緒に歩き、空気を感じる。
ただし長時間ではなく、半日だけ。
新しい環境は、段階的に慣れる方が子どもは安定します。
これは上の子から学んだ大切な教訓でした。
入学式後、親の壁が本格化する
そして迎えた入学式。
ここから親側の壁が一気に立ち上がります。
- 大量の提出書類
- 教科書管理
- 名前書き
- スケジュール登録
- 紙と電子両方の情報確認
- 毎日の持ち物チェック
終わりのない小さなタスクの積み重ね。
ボディブローのように、静かに疲労が溜まっていきます。
子どもの壁:自由から学業へ
子どもにとっての変化も大きい。
保育園では、
好きな遊びを好きな友達と。
それが突然、
決められた席
決められた時間割
授業中心の生活
へ変わります。
帰宅後の甘えや不機嫌は、むしろ自然な反応。
この時期、親に必要なのは管理能力だけではなく、
受け止める余裕、時間と心の余白だと感じています。
「早帰り」が家庭運営を変える
入学後しばらくは給食がなく、早帰りが続きます。
先生が途中まで引率してくださっても、迎えが必要な場面も多い。
ここで気づきました。
小1の壁とは、家庭の時間設計そのものを作り替える出来事。
生活の前提が変わります。
パート勤務で助かった7つの瞬間
働き方を変えていて、本当に助かった場面。
- 春休みに思い出を作れた
- 入学式・早帰り対応ができた
- 急な予定変更に動けた
- 書類作業を夜中に持ち越さなかった
- 朝に余裕が生まれた
- 子どもの情緒変化に気づけた
- 「今日は休もう」と選べた
助けてくれたのは時短術だけではなく、
予定を動かせる「余白」でした。
二度目の小1で分かったこと
経験があったからこそ分かったこと。
春は必ず疲れる。
子どもも親も揺らぐ。
完璧を目指さなくていい。
小1の壁は、根性で乗り越えるものではない。
余白で乗り越えるもの。
正社員でも回せたはず。でも違ったと思う
正社員のままでもきっと生活は回ったと思います。
でもきっと、
柔軟性に限りがあるなかで、
タスク、時間に追われ続けていたと思います。
「二度とあの時には戻りたくない、、」そんな感情が混じった記憶として刻まれていく気がします。
一方今の私はというと、
育児
仕事
親孝行
家庭運営
地域活動
創作活動
などと、あれもこれもやりたいことを同時並行しています。
しかし、余白ある働き方を土台として、多くの余白の中において、自分の無理ないペースで自らコントロールできる範囲で回せているので、心地よく充実感を持てています。
たとえ子どもが学校に行き渋り、安心感を求めてきたとしても予想外な出来事が生じたとしても柔軟に対応できるだけの準備はしてきました。
それには、働き方が大きく左右すると感じています。
小1の壁に共通の解はあるか
小1の壁の形は家庭ごとに違います。
我が子は大丈夫だろうか。それはその時になってみないと分からないことが多い。
行き渋る子。
泣く子。
何も言わずに疲れる子。
いろいろなケースがあります。
そして親も同じように揺れます。
だからこそ必要なのは、
「何が起きても大丈夫」と思える体制。
頑張って作る余白ではなく、
仕組みとして持っている余白。
親の安心は、きっと子どもに伝わります。
働き方は「立場」ではなく「選択」
私はパートを全面肯定しているわけではありません。
大切なのは、人生のフェーズごとに
自分でペースを選ぶこと。
他人や環境に、人生のオールを握らせない。
速度も方向も、自分で決めたい。
二度目の小1の春を過ごしながら、
いまそんなことを強く感じています。
そしてもう一つの小1の壁
怒涛の小1の壁の最中、私は一冊の絵本を出版しました。
8年間通った保育園への感謝。
担任の先生への感謝。
卒園式の日に「作ろう」と決め、
4月1日に出版できました。
短期間で完成できたのは既に出版経験があったからだけではなく、
感情がまだ生きているうちに書けたからだと思います。
もう保育園に戻れない。
子どものことで気軽に相談できていた先生との別れ。
この喪失感もまた、親側の大きな小1の壁でした。
私はそれを「絵本制作」という形で昇華しました。
小1の壁の乗り越え方は、人それぞれ。
皆さんにも、それぞれの形がきっとあると思います。
制作した絵本はこちら↓。
皆さんも小一の壁を軽やかに、余白を持ちながら、乗り越えていきましょう!

