かぶとむしママの「育児×仕事×お金」

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「ゆらゆらなじかん」を読んで ― 新しい環境が始まったすべての人へ ―

私は定期的に図書館へ通っています。

その図書館には、司書さんが季節に合わせて選んでくれた絵本が並ぶコーナーがあります。
膨大な本棚の中から探すよりも、司書さんの視点を通した本に出会えるこの棚が、私はとても好きです。

そんな中で出会い、思わず胸が「じーん」とした一冊があります。

ゆらゆらなじかん
文:クレア・ヘレン・ウェルシュ

 


「ゆらゆらなじかん」とは

物語は、引っ越しをすることになった女の子の言葉から始まります。

「こんど ひっこすことになったの、って ママが いったとき、
あたし ぜんぜん うれしくなかった!」

そんな孫に、おばあちゃんは静かにこう伝えます。

「まえの ほうが よかったなあ、って おもってて いいのよ。
いまは、ゆらゆらな じかんだから」

おばあちゃんは教えてくれます。

昼と夜のあいだ。
冬と春のあいだ。
そして、新しい場所に慣れるまでのあいだ。

何かと何かの「あいだ」にある時間を、
「ゆらゆらなじかん」 と呼ぶのだと。


今の季節にぴったりの絵本

3月、4月は変化の季節です。

卒園、卒業、入園、入学。
進学や一人暮らし。
入社や異動、単身赴任。

子どもも大人も、環境が大きく動く時期。

私自身も、この3月に下の子が卒園し、
上の子から数えて8年間続いた保育園生活を終えました。

子ども以上に別れが寂しく、
しばらくは「保育園ロス」「先生ロス」。

まさに、私自身が
この絵本でいう 「ゆらゆらなじかん」 の中にいました。

だからこそ、

「まえのほうが よかったなあ、って おもってて いいのよ」

というおばあちゃんの言葉は、
すべてを受け止めてもらえたようで、深く心に沁みました。


ゆらゆらな時間は「贈り物」

孫は言います。

「ここが じぶんのおうち、って おもえるようになるには
だいぶじかんが かかるんじゃない?」

それに対して、おばあちゃんは答えます。

「そういうじかんっていうのは おくりものなのよ」

ゆらゆらな時間を抜け出すために大切なのは、
その時間を 楽しもうとすること

女の子は、ときに胸をどきどきさせながら、
前の友達を思い出して涙ぐみながらも、
少しずつ新しい世界へ踏み出していきます。

そして気づきます。

「ゆらゆらなじかんは、やっぱりおくりものだった!」


そして物語はもう一歩深くなる

新しい生活に慣れたとき、
今度は孫が、おばあちゃんの「ゆらゆらなじかん」に気づきます。

環境が変わり、人生が揺れるのは、
子どもだけではない。

だから孫は思うのです。

「こんどは あたしが おばあちゃんと
ゆらゆらなじかんを いっしょにすごそう」

支えられる側と支える側が、
静かに入れ替わる瞬間でした。


私にとっての「ゆらゆらなじかん」

私は、保育園ロスという揺れの中で、

  • 気持ちを言葉にすること
  • 感謝を絵本という形にして残すこと

そんな方法で、この時間を過ごしました。

振り返ると、
あの揺れていた時間そのものが、
大切な宝物だったと感じています。


新生活の中で

今は小学校生活が始まり、
いわゆる「小一の壁」。

膨大な資料、提出物、名前書き。
子どもの全般的なフォロー。

生活は一気に新しいリズムへシフトしています。

馴染まなければいけない。
でも、無理に馴染もうとしなくても、
人は少しずつ自然に馴染んでいく。

だからこそ、

「ゆらゆらなじかんを楽しむことが大切」

というおばあちゃんの言葉に、
私は大きく頷きました。


新しい環境にいるあなたへ

今、環境の変化の中にいる人はきっと多いはずです。

もし少し心が揺れているなら、
それは間違いではなく、
ちょうど「ゆらゆらなじかん」の中にいる証拠。

図書館でも、本屋さんでも。
ぜひこの一冊を手に取ってみてください。

お子さんへの読み聞かせにも、
そして大人自身の心にも、
そっと寄り添ってくれる絵本です。

ちなみに、私のエッセイ本はこちら↓